2000.11.22
日高摩梨 リサイタル10周年 シャンソンに恋して
スタッフのことば
リサイタル前日にゲスト歌手の森田宏さんとお話する機会がありました。「シャンソンにはいいスピーカーが必要なんだけど、今まで出会ったことがないんだ。だめだね、今のスピーカーは。」とおっしゃられるのを聞きました。使う前からタイムドメインの自慢をするのは...と思い、その場は森田さんのことばにうなづくだけで、明くる日の本番を迎えました。
大きな会場で歌われることはあまりないとお聞きしていたのですが、そのステージを目の当たりにして、森田さんの表現力には圧倒されました。パントマイムをされているせいか、立っているだけで景色が目の前に現れるようです。
ささやくようなシャンソン、聴かせるというよりもむしろ引き込まれるような森田さんのシャンソンに、確かにマイクやスピーカー選びの難しさを感じました。
ステージには通常の音響器材とタイムドメインのシステムが併設され、つねに同時に鳴っている状態でした。
日高摩梨さんの歌は、楽器の編成上通常の音響装置が勝っていましたが、ピアノをバックに唄う森田さんの出番では、ほとんどタイムドメインのスピーカーで進められました。なぜそれがわかるかというと、小さなささやきでさえ、満員の500人うめつくされたホールの、2階いちばん後ろの席に座っていた私のところまでちゃんと届いていたからです。
リサイタルが終わった後、森田さんが「昨日言っていたようなスピーカーがあったんですね。あぁ、もっともっと唄いたい!」とおっしゃって下さいました。
リサイタル前夜、幾度となく飲み込んだ言葉、「タイムドメインのスピーカーなら、シャンソンはばっちりなんですよ」という言葉が不要になったうれしさとともに、タイムドメインの「音の質」をあらためて感じました。
タイムドメインのシステムが、シャンソンライブのようなシーンでマイクやスピーカーにこだわる歌手の方々のお役に立つことができてとても光栄です。
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