部屋で聞いてる音の半分以上は部屋の音です。
ではどうすれば良い音で聴けるか?
(閑話)
何年か前、インドへYoshii9を納めに行きました。
昔の教祖の部屋が大事に保存されていて、他の人はめったに入れませんがそこへYoshii9を。
いただいた白い手袋と靴下を履いて,入ると白大理石の部屋、壁も天井も床も白大理石で鏡面に仕上げられています。
普通使われている大理石の板ではなく、構造体そのものが大理石なので手で叩いても完全な剛体であることが分かります。
Yoshii9を置いて、試しにDiscManをつないで音を出すと今まで聴いたことのない素晴らしい音。
直ぐに責任者の女性が来られたので、ケルンコンサートを鳴らしたら、10秒もしないうちに涙をぽろぽろ流されました。
吸音としては手繰り寄せてある厚いカーテンが理想吸音となってるようです。
基本の考え:反射はスピーカーの音を損なわないように。吸音は変な音を反射しないように(50%の吸音材は50%の反射ですから)
(閑話)
45年前自宅(音の郷田原本)を建て替えるのに試聴室をつくろうとしました。
当時バイブルとされていた加藤鉄平さんの「リスニングルームの作り方」ラジオ技術社。に忠実に理想の部屋をつくろうとしました。
工務店の協力も取り付け、会社のスタッフと測定器を動員し普通にはできない努力をしました。
・部屋の縦横高さの比率
・平行面を作らない
・遮音特性
・残響特性
・吸音率
・フレキシブルボード
・プラスターボード
・吸音材
・空気層
・周波数特性
あらゆるデーターが理想(加藤鉄平)となりました。
で、どうだったか
当時の定説を無視して、自分が考え納得して積み重ねてきた会社の自分の試聴室を超えることはありませんでした。
苦労の割に大したことはなかった。自分の考えで進めていた会社の自分の試聴室のほうが良かった。
大事なこと:定評説を丸呑みしない。数字で考えない。納得できる効果のあることをする。
今日の講義はここまで、次を楽しみに
ステレオの収録
ステレオの再生
リアルな音像が必要
A.
左のスピーカユニットの位置から聴こえるのは左だけの成分、右のスピーカユニットの位置から聴こえるのは右だけの成分。右左の成分が同じなら、右左のユニットの真ん中から聴こえます。
一般に右左の成分は何らかの関係を持っていますので、関係にしたがった位置から聴こえ、ユニットの位置からは聴こえません。
それでもユニットの位置から音が聴こえユニット〔スピーカー)の位置から聴こえるのは何故でしょう。
歪みがあるからです。
歪みは右左関係なく独立して歪みます。右左固有の成分ですから、左右のユニットの位置から聴こえます。
何処から音が出ているか、スピーカーの位置が分るのは、歪みの多いシステムです。
歪みの影響は☆Fドメインで言う所の『高調波歪み」、より☆Tドメインで言う所の☆『時間歪み」の方が大きいです。
音の出る位置がはっきり分るシステム程、歪みが多く、忠実度が低いと言えます。
☆ソースがチャンとしておれば、TDシステムはユニットの位置以外から音が聴こえる筈です。
A.
良い音、と言う言葉は至る所で使われ、それぞれの使われ方は千差万別です。
オーディオ技術がともすればオカルト的に扱われる原因にもなっております。
音の評価、音質評価の研究も学会やマスコミなどに発表されておりますが、乱暴に纏めれば「好ましい音」が良い音とされてるようです。
タイムドメインは研究開発において、よい悪いと、好き嫌いを分けて考えるようにしてきました。
好き嫌いは個性の問題ですので、よい悪いが研究開発の尺度です。
忠実度の高いものを良いとしております。好き嫌いとは別問題としています。
忠実度は音楽再生の忠実度です。これは測定器では測定出来ません。
耳で聞いて測定しますが、それでは主観的になりかねません。
タイムドメインでは信号源は音楽ソース、測定器は耳、と言う考えで客観評価の方法を開発し、活用しています。
忠実度が最高になれば好き嫌いは無くなると考えます、忠実度の高いのは嫌い、と言う人達もいるかも知れません。
タイムドメインはこの考えで、イコライザーやリバーブなど色付けを排しております。
お客様がタイムドメインシステムに色付けされるのは排しません。
タイムドメインは忠実度の高いのを良い音として開発しております。
A.
スピーカは別として、アンプやその部品などの振動が音に影響するとの考えが何となく普及しているようです。
試行錯誤的にある程度成果もあげてられるようですが、振動はタイムドメイン技術の重要要素です。
電磁界の中の導体が振動〔横振動〕すれば、フレミングの法則で振動に応じた電流が生じると思われています。
それもありましょうが、それは微々たるものです。
タイムドメインが言ってる振動は縦振動です。一般に思われてる振動は横振動です。
電線が揺れたり、波打ったりするのが横振動、電線を伝わる圧力の波が縦振動です。
糸電話の糸を伝わる振動が縦振動です。地震のP波が縦振動です。
パーツに電流や電圧や熱が加われば、圧力〔応力〕が発生します。伝わった圧力がパーツに加われば、電圧や電流が発生します。 縦振動〔圧力波〕で音が変わる〔損なわれる〕メカニズムです。
A1.
従来のボックス型は6面のパネルで構成される。6枚のパネルのバイブレーションパネルバイブレーションとその害は後日の授業で
A2.
板の剛性は厚さの3乗に比例するが、厚くしなくとも一寸曲げるだけで剛性は飛躍的に向上する。
紙を曲げて実感出来る。
卵の殻の厚さと材料で箱を作れば、どうなるか想像出来るでしょう。
A3.
振動板からの音の波が乱れずスムーズに流れる。全方向に均一に角の反射や乱れが無い。ステルス機、航空機。車、流体力学 箱形では絶対出来ない特徴です。
各種スピーカの群遅延特性です。第8図 1980測定
考察
低音が共振性であると音楽的には
タイムドメインスピーカー