プレーヤー
Yoshii9から出てくる音には「くせ」がありません。そのためプレーヤーのキャラクタが出てしまうことが多いので、よいプレーヤーを使う必要があります。CDプレーヤーならポータブルタイプのものが据え置きタイプものよりくせがない場合が多いです。
レコードプレーヤーも高価なものよりイコライザー内蔵の安いものの方が音も素直でよい場合が多いです。
床
Yoshii9のスピーカーは従来のもののように共振を利用しないので、設置する床が低音再生に影響する場合があります。ですからしっかりした床の上に置くのが理想です。床には、カーペットや薄手のじゅうたんなどが敷いてあるとなおよいでしょう。
これはYoshii9のスピーカーの中で吸音しきれず底から漏れ出てくる音や、スピーカーから出て床に反射して耳に届く音に対して効果があります。
ピータイルやフローリングの場合はカーペットやラグマットをピース敷きにするとよいでしょう。
壁
リスニングルームの壁は重要です。しかしある意味では簡単です。
Yoshii9から出た音は、直接耳に届く音と壁で反射してリスナーに届く音があります。ですから壁が変な音を出しているようだといけません。とはいえ日常生活が快適な部屋なら、まず問題ありません。
壁はたたいてみてコツコツと言うのが理想です。ボテボテはまずいので、この前は避けるか、距離を離さねばなりません。中高域に関してはカーテンなどで対策ができます。たたいたときパンパン言うのは減衰時間が短いので、ボテボテよりはるか良いです。
また、しっかりしていれば壁のすぐそばに置いても大丈夫です。
天井
ユニットが上を向いているので天井の影響を受けやすいと思われがちですが、通常リスナーは天井反射音を聴いていませんので、高さをふくめて特に気にすることはありません。ただし左右でスピーカー上の天井の高さが極端に違うと、見た目も含めて違和感が生じますので、できれば避ける方がよいでしょう。
低音
質的にはもちろん、量的にもきちんと低音の再生ができることは多くの演奏家や作曲家の方々からも評価を得ています。また共振を利用していませんので、理論的にもリアルな低音が再生できるシステムです。
Yoshii9をセッティングする際には低音楽器、たとえばベースやコントラバスのピチカットや、自然に録音された低音打楽器、たとえば和太鼓やバスドラムなどを聴きながらYoshii9の位置を動かして下さい。壁の反射が干渉して特性が変わっているのがわかるはずです。
通常の家庭内の部屋の大きさと低音の波長から考えると、どこにおいてもほとんど変わらないはずですが、実際には壁の振動によって反射波の干渉のしかたが大きく変わるため、置く場所によって低音の出方がかわります。もちろん反射が少なければ悪い影響は受けなくなりますので、どこにおいても良いはずです。
言い方を変えますとたいていの部屋の場合、低音の出にくい場所がありますので、その部分は避ける方がよいということになります。
また、低音は部屋のコーナーにたまることが多いので、部屋の隅に毛布やふとんなどを置いて低音を吸音すると低音の出方が改善されます。これは聴きながら簡単に効果を試せますので、そのまま毛布やふとんを置いたままにしてもよいでしょうし、それができない場合は観葉植物を置いたり洋服をつるしたりするだけでも効果があります。
以上のように、従来オーディオが反射や部屋の共振で低音を補っているのとは、全く考え方が違います。
スピーカーの間隔
スピーカー間の距離はそんなに広げる必要はありませんし(従来オーディオでは左右の音量差でステレオイメージを作っているので、リスナーの右と左に置かねばならなかった)、三角形の頂点で聴く必要もないので、自由な位置(音の一番いいところに)に置いてください。
ステレオ音像
より素晴らしいステレオイメージ(リアル・遠近・ピントしっかり)のためには、一次反射音(一度だけどこかに当たって耳に到達する音)がどの方向から来ているかを考え対策すれば良いでしょう。手のひらや座布団を使って自分の頭(耳)の周りであちこちの方向から来る反射音を遮断してみると、どの面に対策が必要か分ります。
一次反射の中でも直接音の次に耳に到達する、時間的に直接音に非常に近接した音(通常左右の壁で反射してくる音あることが多い)が音に悪い影響を与えます。この対策として、家具を使ってその反射波の方向を変える、カーテンやタペストリーなどで反射を和らげるというのが効果的です。
逆に必要以上の吸音は音が不自然になります。これは吸音による作用ではなく、不自然な反射音が残ることによるものです。
このことからわかるように、吸音材の反射成分の質も重要です。セービン(こちらを参照)の言う吸音率100%の吸音材は開け放たれた窓です。
電源の極性
Yoshii9のACアダプタのコンセントの差し込み口に白くて丸いシールが貼られていますが、基本的にこちら側がコンセントのアース側になります。日本の場合、壁のコンセントの左側が右側より長くて、その長い方がアース側であることが多いのですが絶対ではありません。正確にはテスター等で調べる必要があります。
テスターがない場合は差し替えて音を聴きます。極性が逆になっているとザラザラ、ザワザワした感じで、腰高な音になります。
極性を合わせるのはYoshii9と接続する再生機器との間でアース間に不要な電流が流れないようにするのが目的です。ですからそれぞれの機器に表示された極性表示通りに接続すればよい、というものでもありません。実際には極性を逆に接続する方が機器間のアース電位が小さくなる場合もあります。
ですからYoshii9、再生機器のプラグを差し替えて、音が良い組み合わせを見つけるのが正しいやり方です。
ケーブル
スピーカーケーブル、オーディオケーブルそして電源ケーブルは強いストレスをかけないように扱います。極端に曲げたりしばったり、重いものを載せたりしないでください。
また、ケーブルで輪をつくらないようにしてください。長いケーブルはできるだけジャバラ状に放置するのがよいでしょう。
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